院卒の初任給はいくら？大卒との差と年収ランキング！

大学院を卒業すると、学部卒よりも初任給が高くなると言われますが、実際どれくらいの差があるのでしょうか？「院卒の初任給は23万円くらい？」「大卒と比べて本当に得なの？」「業界や企業によって違いはある？」そんな疑問をお持ちではありませんか？

この記事では、院卒と大卒の初任給の差を詳しく比較し、業界別・企業別の初任給ランキングもご紹介します。また、手取り額や生涯年収、昇給率の違いについても解説。これから就職する方にとって、キャリアや収入のイメージが具体的に持てる内容となっています。

「院卒は本当に年収が高いのか？」気になる疑問をこの記事でスッキリ解決しましょう！

院卒の初任給はいくら？大卒との差と年収の実態を解説

大学院を卒業すると「初任給は高くなる」と言われますが、実際にはどの程度の差があるのでしょうか？
「院卒の初任給はどのくらい？」「大卒との差は？」「業界や企業ごとに違う？」など、疑問に思っている方も多いでしょう。

この記事では、院卒の初任給の相場と中央値、大卒との年収差、生涯年収の比較を詳しく解説します。さらに、文系・理系での違いや手取り額の考え方にも触れ、進学やキャリア選択の参考になる情報を提供します。

院卒の初任給の平均額と中央値を解説

院卒の初任給は23万円？中央値との違い

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、大学院修士課程修了者（院卒）の初任給は、2023年度で平均約24万円となっています。一方で、大学学部卒（大卒）の初任給は約22万円。つまり、院卒のほうが月に約2万円、年間で24万円程度多く受け取れる計算になります。

ただし、この「平均額」は統計上のデータであり、業界や企業規模によってばらつきがあります。特に、理系の院卒は平均初任給がやや高め（約25万円）で、文系の院卒は24万円前後が一般的です。

また、「平均額」と似た指標に「中央値」があります。中央値とは、初任給の分布のちょうど真ん中の値であり、極端に高い・低い給与の影響を受けにくい特徴があります。院卒の初任給の中央値はおよそ23万円で、これは「実際に多くの人が受け取る額に近い」と考えられます。

文系・理系で異なる初任給の相場

文系と理系では、院卒の初任給に差があることが多く、これは職種や専門性の違いが影響しています。

理系院卒：研究職や技術職として採用されることが多く、初任給は25万～27万円が相場。特にメーカー、IT、化学、医薬分野では高めの傾向があります。
文系院卒：コンサル、金融、商社、事務職などで採用されることが多く、初任給は23万～25万円が一般的。営業職などのインセンティブが加わる場合、実際の年収は変動します。

このように、文系・理系の違いや職種によって初任給は大きく変わるため、「平均値」だけではなく、自分が志望する業界の相場を知ることが重要です。

大卒と院卒の初任給の違いはどれくらい？生涯年収も比較！

初任給は学部卒といくら差があるのか？

「院卒と大卒でどのくらい給与が違うのか？」という点は、多くの就活生が気にするポイントです。

先述のように、初任給の平均額では院卒が2万円ほど高いですが、この差は年収・生涯年収にも影響します。

たとえば、同じ企業で学部卒（大卒）と院卒が同じ職種についた場合、昇給のスピードや管理職への昇格タイミングに差が出ることもあります。特に、理系の研究職では、院卒のほうが早く役職がつきやすく、年収の伸びが大きいケースが多いです。

30歳時点での年収差はいくら？

初任給だけでなく、30歳時点の年収差を考えることも重要です。一般的な大卒と院卒の30歳時点の年収は以下のようになります。

大卒（学部卒）：450万～550万円
院卒（修士卒）：500万～650万円

企業によっては、30歳までに100万円以上の差がつくケースもあります。特に外資系企業や大手メーカーでは、院卒のほうがスタート時点の給与が高く、昇給ペースも早いことが多いため、差が広がる傾向にあります。

院卒は生涯年収で本当に得なのか？

では、最終的な生涯年収で見ると、院卒と大卒にはどのくらいの差があるのでしょうか？

経済産業省の調査によると、日本の一般的な企業における生涯賃金は以下のようになっています。

大卒（学部卒）：約2.5億円
院卒（修士卒）：約2.9億円

つまり、院卒のほうが約4,000万円多く稼げるという結果になります。もちろん、これは平均値であり、業界や個人のキャリアによって差はありますが、基本的には院卒のほうが生涯年収は高くなる傾向です。

進学の費用と回収できるかを考える

しかし、院卒になるためには、修士課程の学費（年間100万円前後）や生活費（年間150万円程度）がかかるため、「投資に見合うリターンがあるのか？」を考える必要があります。

院卒になるメリットが大きいケース

理系研究職や技術職を志望する場合（高年収の可能性が高い）
昇進・昇給のスピードが速い企業に入る場合
海外勤務や専門職として高い評価を受けられる場合

大卒で就職したほうがよいケース

文系で営業・事務系の職種を目指す場合（初任給の差が小さい）
早く社会に出て実務経験を積みたい場合
ベンチャー企業やスタートアップでキャリアを積みたい場合

このように、初任給だけではなく、生涯年収やキャリアパスまで考えたうえで、院卒に進むべきかを決めることが大切です。

引用元

厚生労働省「賃金構造基本統計調査（2023年版）」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
経済産業省「雇用・労働データ」
https://www.meti.go.jp/statistics/

このデータを参考に、自身のキャリアプランをしっかり考え、より有利な条件で就職できる道を選びましょう！

院卒の初任給が高い企業・業界ランキング【2024年版】

初任給の金額は、業界や企業の特徴によって大きく変わります。
「どの業界が最も高収入なのか？」「初任給が高い企業にはどんな特徴があるのか？」「大手と中小企業で給与差はどのくらい？」と気になる方も多いでしょう。

この記事では、理系・文系別の業界ごとの初任給ランキングや、メーカー・IT・商社などの企業別ランキングを最新データに基づいて解説します。就職活動を成功させるために、給与水準の高い業界・企業を知り、キャリア設計の参考にしてみてください！

初任給が高い業界ランキングTOP5【理系・文系別】

理系院卒の初任給が高い業界TOP5

理系の院卒者は、専門知識や研究経験を活かせる分野での就職が多く、メーカーやIT、化学・医薬、建設・プラント、エネルギー業界などが特に高収入です。

1位：総合商社（平均30万〜35万円）

商社の技術職は、海外案件のプロジェクト管理やプラントエンジニアリングに関与することが多く、高額な初任給が設定されています。特に、三菱商事や伊藤忠商事、住友商事などの大手総合商社は、理系院卒向けの専門職ポジションがあり、スタート時点から30万円を超えることもあります。

2位：外資系メーカー（平均28万〜33万円）

外資系メーカー（例：P&G、ボッシュ、GEなど）は、給与体系が欧米基準になっているため、日系企業より初任給が高い傾向があります。研究職やエンジニア職では、理系院卒者を積極的に採用し、高い基本給を提示することが一般的です。

3位：IT・ソフトウェア業界（平均27万〜32万円）

近年、IT業界の人材需要が急増しており、特にAI・データサイエンス、クラウドエンジニアなどの職種では、GoogleやAmazon、楽天、サイバーエージェントなどが高い初任給を設定しています。スキルが重視される業界のため、実力次第で年収が短期間で大きく上がることもあります。

4位：化学・医薬業界（平均26万〜30万円）

製薬・化学メーカーでは、研究開発職の給与が高い傾向があります。武田薬品、第一三共、住友化学、三井化学などの大手企業では、院卒者向けの研究開発職の採用が多く、給与水準も高めです。

5位：建設・プラント業界（平均25万〜30万円）

ゼネコンやエンジニアリング企業では、技術者の専門性が評価され、院卒者の初任給が比較的高めに設定されています。特に鹿島建設、大成建設、日揮、千代田化工建設などの企業は、海外案件も多く、技術職の給与水準が高いのが特徴です。

文系院卒の初任給が高い業界TOP5

文系の院卒者は、主にコンサル、金融、商社、メディア、広告業界などで高収入の傾向があります。

1位：外資系戦略コンサル（平均35万〜40万円）

外資コンサルは、初任給が非常に高いことで有名です。マッキンゼー、BCG、ベイン&カンパニーなどでは、新卒の時点で月給35万円以上が一般的で、ボーナス込みで年収700万円以上に達することもあります。

2位：外資系投資銀行（平均33万〜38万円）

ゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガン・スタンレーなどの投資銀行では、金融知識や分析力が求められるため、文系院卒の採用が多く、初任給も高水準です。

3位：総合商社（平均30万〜35万円）

総合商社は、文系・理系問わず高収入の業界です。経済・経営系の院卒者が多く、三井物産や丸紅などの大手は、基本給に加えて手厚い福利厚生やボーナスが魅力です。

4位：大手メディア・広告（平均27万〜32万円）

新聞社やテレビ局、大手広告代理店（電通、博報堂、朝日新聞、日経新聞など）は、高年収の業界として知られています。

5位：大手金融（平均26万〜30万円）

メガバンク、証券会社、保険会社などの金融業界も、初任給が高めの業界です。特に、三菱UFJ銀行、野村証券、東京海上日動などは、文系院卒向けのキャリアが豊富です。

初任給が高い企業ランキングTOP10【メーカー・IT・商社】

メーカーで初任給が高い企業は？

ソニー：28万円
トヨタ自動車：27万円
三菱重工：26万円
日立製作所：26万円

IT業界の院卒初任給ランキング

Google Japan：35万円
Amazon Japan：33万円
楽天：30万円
サイバーエージェント：29万円

商社・金融の初任給は本当に高いのか？

三菱商事：30万円
伊藤忠商事：30万円
野村證券（グローバルコース）：35万円
三井住友銀行（総合職）：28万円

引用元

厚生労働省「賃金構造基本統計調査（2023年版）」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
経済産業省「雇用・労働データ」
https://www.meti.go.jp/statistics/

院卒の初任給だけで決めない！キャリアの考え方とおすすめ就活サービス

就職活動において、「初任給」は企業選びの重要な指標のひとつです。しかし、給与の高さだけで就職先を決めてしまうと、「昇給がほとんどない」「専門性を活かせない」など、長期的なキャリア形成において後悔することもあります。

「初任給は高いけど、昇給率は低い企業もある？」
「自分の研究や専門性を活かせる企業はどこ？」
「アカデミアと民間、どちらが自分に合っている？」

このような疑問を抱えている方に向けて、院卒のキャリア設計において大切な考え方と、研究スキルを活かせる就職支援サービス「アカリク」を紹介します。

初任給だけでなく昇給率やキャリアパスも考えるべき理由

初任給は高くても昇給が少ない業界の実態

「初任給が高い＝生涯年収も高い」とは限りません。例えば、外資系企業やコンサル業界は初任給が非常に高いですが、昇給やキャリアアップの競争が激しく、結果を出せないと昇進が難しいケースもあります。

また、金融業界やメーカーの一般職では、初任給は高めでも、その後の昇給率が低い企業も少なくありません。特に、**賃金構造基本統計調査（厚生労働省）**によると、企業規模が大きいほど給与の上昇幅は緩やかになる傾向があります。

具体例として、30歳時点での年収を比較すると、以下のような差が生じます。

外資系コンサル（マッキンゼー・BCG）：初任給40万円 → 30歳時点の平均年収1200万円以上
日系大手メーカー（トヨタ・日立）：初任給27万円 → 30歳時点の平均年収700万円前後
メガバンク（みずほ・三菱UFJ）：初任給25万円 → 30歳時点の平均年収600万円前後

このように、初任給だけで企業を選んでしまうと、将来的な年収の伸びが想定より低いこともあります。

院卒に有利なキャリア形成のポイント

院卒のキャリアを考える際には、以下の3つの視点が重要です。

① 長期的な年収の推移を考える

生涯年収を重視する場合、初任給だけではなく、30代・40代での昇給幅を確認することが大切です。例えば、研究開発職やデータサイエンティストなどの専門職は、20代の給与は平均的でも、30代以降で大幅な昇給が期待できるため、長期的に見れば収入が高くなる傾向にあります。

② 専門知識を活かせる企業を選ぶ

院卒の強みは、高度な専門知識や研究経験です。企業によっては、「大学院での研究経験を評価する企業」と、「実務経験を重視する企業」があります。研究職やエンジニア職では、研究内容を活かせる企業を選ぶことで、キャリアアップがしやすくなります。

③ 転職市場での価値を意識する

「今の会社で働き続ける」前提ではなく、5年後・10年後に転職市場で価値のあるスキルを身につけられるかを考えることも重要です。例えば、データサイエンスやAI関連のスキルを持つ理系院卒者は、どの業界でも需要が高く、高収入を得やすい傾向にあります。

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まとめ｜院卒の初任給とキャリアの考え方

院卒の初任給は大卒より高いが、それだけで進学を決めるべきではない

院卒の初任給は大卒よりも高い傾向にあります。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査（2023年版）」によると、

学部卒（大卒）の初任給の平均：約22万円
修士課程修了（院卒）の初任給の平均：約24万円

このように、院卒のほうが大卒よりも初任給で月に2万円、年間で24万円ほど高いことが一般的です。

しかし、これはあくまでもスタート時点の話であり、「初任給が高いから」といって、大学院への進学を決めるのは早計です。

大学院進学にはコストとリターンのバランスが必要

大学院に進学する場合、学費や生活費を考慮する必要があります。

国公立大学の修士課程（2年間）の学費：120万円～150万円程度
私立大学の修士課程（2年間）の学費：200万円～300万円程度
生活費（2年間）：200万円～300万円（家賃や食費を含む）

つまり、最低でも350万円～600万円の投資が必要になります。

「初任給の差が2万円程度」であることを考えると、修士課程修了後に生涯年収でリターンを得られるかどうかを慎重に検討すべきです。

院卒のほうが給与面で有利になりやすい業界とは？

院卒のほうが給与面で有利になりやすい業界には、次のような特徴があります。

✅ 専門知識や技術力が重視される業界（例：研究職、エンジニア、AI・データサイエンス）
✅ 昇進・昇給のスピードが速い職種（例：コンサルティング、外資系企業）
✅ 学歴フィルターが強く働く業界（例：大手金融機関、総合商社、一部のメーカー）

特に、データサイエンスやAIエンジニアの分野では、院卒の専門性が高く評価されるため、高年収を狙いやすくなっています。

初任給だけでなく昇給率やキャリアパスも重要！長期的な視点で選択を

昇給率が低い企業では「初任給の高さ」があまり意味をなさない

初任給が高い企業でも、その後の昇給が少なければ、長期的に見ると年収は伸びません。

例えば、以下のようなケースがあります。

✅ 外資系企業やコンサル業界
→ 初任給40万円以上の企業もあるが、実力主義のため、結果を出せなければ昇進できず、年収が伸び悩む可能性がある。

✅ メーカーの一般職
→ 初任給は25万円前後と高めだが、昇給スピードが緩やかで、30代後半まで年収が500万円前後にとどまるケースもある。

✅ ITベンチャー・スタートアップ企業
→ 初任給は25万円前後と一般的だが、成果次第で短期間で大幅な昇給が可能。エンジニア職は特に年収の伸びが早い。

このように、企業の昇給率や年収の伸びを考慮しないと、「初任給は高かったが、その後の年収が思ったより上がらない」と後悔することもあります。

30歳時点での年収の違いを考える

初任給だけでなく、30歳時点での年収を比較すると、より長期的な収入の差が明確になります。

外資系コンサル・投資銀行（マッキンゼー、ゴールドマン・サックスなど）
　→ 30歳時点の平均年収：1200万円以上
大手メーカー（トヨタ、日立、パナソニックなど）
　→ 30歳時点の平均年収：700万円前後
メガバンク（みずほ、三菱UFJ、三井住友）
　→ 30歳時点の平均年収：600万円前後

このように、業界によって30歳時点での年収差が大きくなるため、「どの企業で、どんなキャリアを積めるのか？」を考えたうえで進学や就職を決めることが重要です。

キャリアの選択肢を広げることが大切

初任給の金額だけでなく、自分のキャリアパスに合った企業選びをすることが、長期的な年収アップにつながります。

✅ 研究を活かしたい場合
→ 研究開発職、技術職、データサイエンティスト、AIエンジニアなどの専門職を狙うと、院卒の強みを活かしやすい。

✅ 経営や戦略に興味がある場合
→ 外資コンサル、総合商社、金融業界などで、高年収が狙えるキャリアパスを目指す。

✅ 安定したキャリアを重視する場合
→ 日系大手メーカー、公務員、大手インフラ企業（電力・ガス・鉄道）などで、福利厚生が充実した環境を選ぶ。